Shopifyでネットショップを運営していると、「セール開始のお知らせ」「臨時休業の案内」「新商品入荷情報」「メディア掲載実績」など、顧客に伝えたい情報が次々と発生します。多くの小売事業者は、こうした新着情報をトップページのバナーやSNS投稿だけで済ませてしまいがちですが、一覧性のある「お知らせページ」を用意していないと、過去の告知が埋もれてしまい、顧客が「あのキャンペーンっていつまでだっけ」と確認できず離脱する原因になります。とはいえ、お知らせ一覧のためだけに有料アプリを追加すると、月額コストとアプリ同士の競合リスクが積み上がっていきます。
この記事では、Shopifyでアプリを使わずに無料でお知らせ一覧を表示する方法を中心に、アプリを使う場合との違い、実装時につまずきやすいポイント、そして小売ECの集客・リピート施策にどう活かすかまで、実務目線で整理します。コードを触る前提の方法だけでなく、「制作会社にどこまで依頼すべきか」の判断材料も含めているので、自社対応か外部依頼かで迷っている事業者の方にも参考にしていただけます。
お知らせ機能の実装だけでなく、ストア全体の情報設計を相談したい事業者へ
お知らせ一覧は単体で実装しても効果が限定的です。トップページの導線、SEOを意識したページ構成、広告LPとの整合性まで含めて設計することで初めて、新着情報が売上に貢献します。EC Retail Adsでは、Shopify構築・デザインカスタマイズから広告運用・CRM改善まで、小売ECの事業課題に合わせて一気通貫で整理できます。
- この記事でわかること
- 結論:まずは無料の標準機能で実装できないか検討する
- 小売ECでお知らせ一覧が重要になる背景
- Shopifyでお知らせ一覧を表示する方法とは
- 【無料】ブログ機能を使ってお知らせ一覧を実装する手順
- アプリを使ってお知らせ一覧を実装する方法
- 無料実装とアプリ導入の比較
- 実装時につまずきやすいポイント
- お知らせ一覧を集客・売上につなげる運用のコツ
- 代表的なShopifyテーマ別の実装ポイント
- お知らせ一覧とSEOの関係
- よくある失敗パターンと回避策
- 制作会社に依頼する場合の費用感の目安
- 業種別に見るお知らせ一覧の活用パターン
- お知らせ一覧の効果測定と改善サイクル
- よくある質問
- まとめ:お知らせ一覧は「無料実装できるか」から検討を始める
この記事でわかること
- Shopifyでアプリを使わずに無料でお知らせ一覧を表示する具体的な手順
- ブログ機能を転用する方法のメリットと、向いていないケース
- アプリを使う場合との機能・コスト・運用負荷の違い
- お知らせ一覧をSEOや集客導線に活かすための構成の作り方
- 制作会社やアプリ開発会社に依頼すべきか判断する基準
結論:まずは無料の標準機能で実装できないか検討する
結論から言うと、更新頻度が月に数回程度で、デザインの自由度よりも「とにかく新着情報を一覧で見せたい」というニーズであれば、Shopifyの標準機能であるブログ機能を転用することで、追加費用ゼロでお知らせ一覧を実装できます。一方で、カテゴリ分け(セール情報・メディア掲載・イベント情報など)、アイコンでの視覚的な区別、ポップアップとの連携まで求める場合は、専用アプリやテーマカスタマイズを検討したほうが、結果的に運用工数を抑えられます。
重要なのは、「お知らせ一覧を表示する」こと自体を目的にしないことです。お知らせページの役割は、既存顧客の再訪動機を作り、新規顧客には店舗の活動実績(掲載メディア、催事出店、新商品情報など)を通じて信頼を積み上げることにあります。この目的を先に言語化しておくことで、無料実装で十分なのか、アプリ導入まで踏み込むべきなのかを、感覚ではなく基準で判断できるようになります。
| 判断項目 | 自社だけで進める場合 | 外部支援を入れるべき場合 |
|---|---|---|
| 更新頻度 | 月1〜4回程度で、担当者がブログ投稿に慣れている | 週次以上の頻度で更新し、カテゴリ分けやフィルタ機能が必要 |
| デザイン要件 | テキストと画像だけのシンプルな一覧で問題ない | アイコン・バッジ・カルーセル表示など凝った見せ方をしたい |
| 実装スキル | Liquidコードのコピー&ペーストに抵抗がない | コードを一切触りたくない、あるいはテーマ構造が複雑 |
| 将来の拡張 | 当面はお知らせ表示だけで十分 | 会員限定のお知らせ配信やLINE連携まで見据えている |
小売ECでお知らせ一覧が重要になる背景
実店舗を持つ小売事業者がShopifyでECを運営する場合、「店舗の営業時間変更」「催事出店」「メディア掲載」「季節商品の入荷」など、ECサイト側でも共有すべき情報が想像以上に多く発生します。これらをSNSだけで発信していると、フォロワー以外には届きませんし、投稿はタイムラインの奥に流れて二度と見られなくなります。ECサイト上に一覧化されたお知らせページがあれば、検索エンジン経由でも「店舗名 営業時間」「店舗名 メディア掲載」といった指名検索の受け皿になり、既存顧客だけでなく新規の見込み客にも情報が届きます。
また、広告運用を行っている事業者にとっても、お知らせページは軽視できません。広告からランディングしたユーザーが「このショップは今も活動しているのか」「セールは本当に開催中なのか」を確認する際、更新されたお知らせ一覧があるだけで信頼性が大きく変わります。逆に、お知らせページが存在しない、あるいは古い情報のまま放置されていると、広告費をかけて集客したユーザーが不安になり、離脱してしまうケースも少なくありません。
Shopifyでお知らせ一覧を表示する方法とは
Shopifyでお知らせ一覧を表示する方法とは、大きく分けて「ブログ機能を転用する無料の方法」と「専用アプリを導入する方法」の2つがあります。前者はShopify標準の機能だけで完結するため追加費用が発生しませんが、Liquidコードの編集が必要になります。後者は初期設定が簡単な反面、月額利用料が発生し、アプリの数が増えるほどストアの表示速度や管理画面の複雑さに影響することがあります。
- ブログ機能を転用する方法:Shopify標準機能のみで実現でき、追加費用がかからない
- アプリを導入する方法:ノーコードで設定できるが、月額費用が発生する
- テーマのセクション機能を使う方法:テーマによっては「お知らせバー」機能が標準搭載されている場合もある
【無料】ブログ機能を使ってお知らせ一覧を実装する手順
ここからは、アプリを使わずに無料でお知らせ一覧を実装する具体的な手順を解説します。Shopifyの「ブログ」機能を、通常の読み物コンテンツとしてではなく「お知らせ」専用のコンテンツタイプとして転用するアプローチです。最新5件までを一覧表示し、6件目以降は「もっと見る」ボタンで折りたたむ設計にすることで、トップページや専用ページがすっきりと見やすくなります。
ステップ1:お知らせ専用のブログを作成する
まず、管理画面の「オンラインストア」>「ブログ記事」から、既存のブログとは別に「お知らせ」専用のブログを新規作成します。既に運用中のコラムやジャーナルと混在させると、通常記事とお知らせが同じ一覧に表示されてしまい、顧客が混乱する原因になります。お知らせ専用ブログを分けておくことで、後から「お知らせ一覧ページ」として独立したURLを持たせることができ、SEO上も情報の性質ごとにページを整理できるというメリットがあります。
ブログを作成したら、そのブログの「ハンドル」(URLの一部になる識別子)を必ず控えておきます。このハンドルは、次のステップでLiquidコードに埋め込む際に必要になる重要な情報です。管理画面のブログ設定画面のURL、またはブログの「検索エンジンリスティングを編集する」欄で確認できます。
ステップ2:表示させたいセクションにコードを挿入する準備をする
次に、お知らせ一覧を表示させたい場所を決めます。トップページの目立つ位置に置くのか、専用の「お知らせ一覧ページ」を新規作成してそこに設置するのかで、実装するテーマファイルの箇所が変わります。トップページに設置する場合は「テーマエディタ」からトップページの構成を開き、任意の位置に「カスタムLiquid」セクションを追加します。専用ページに設置する場合は、固定ページを新規作成したうえで、そのページテンプレートにカスタムセクションを組み込みます。
この段階で、公開中のテーマに直接手を入れるのではなく、必ず「テーマの複製」を作成してから作業することを強くおすすめします。複製したテーマ上で動作確認を行い、問題がないことを確認してから本番テーマに反映すれば、万が一コードの記述ミスがあっても、公開中のストアに影響を与えずに修正できます。
ステップ3:HTMLとCSSのコードを実装する
テーマエディタで追加した「カスタムLiquid」セクションに、お知らせ一覧を表示させるためのコードを記述します。基本的な考え方としては、Liquidの`blogs`オブジェクトを使って、ステップ1で作成したお知らせ専用ブログの記事を新しい順に取得し、記事タイトル・日付・抜粋(またはサムネイル画像)をループで一覧表示させます。最新5件のみを表示し、それ以降は「もっと見る」ボタンでブログの一覧ページへ遷移させる設計にすると、ページが間延びせず、スマートフォンでの表示でも縦に長くなりすぎません。
CSS部分では、パソコン表示とスマートフォン表示でレイアウトを出し分けるためのメディアクエリを必ず用意します。パソコンでは横並びのカード型レイアウト、スマートフォンでは縦一列のリスト型レイアウトにするなど、閲覧デバイスに応じて見やすさを変える工夫が必要です。特に小売ECはスマートフォンからのアクセス比率が高い傾向にあるため、まずスマートフォン表示を基準にコードを組み、そこからパソコン表示を調整していく「モバイルファースト」の考え方で実装するとバランスの良い仕上がりになります。
ステップ4:ハンドルIDをコードに反映してカスタマイズする
コードのテンプレートには、ステップ1で控えたブログのハンドルを指定する箇所があります。ここに自店舗のハンドルを正しく入力しないと、お知らせ一覧が正しく取得されず、空白のセクションが表示されてしまいます。ハンドルを入力したら、実際にお知らせ用ブログに記事を1件投稿してみて、正しく一覧に反映されるかをプレビュー画面で確認します。
また、表示件数(最初は5件など)、日付の表示形式(年月日の順序)、見出しの文字数を超えた場合の省略表示(三点リーダーでの省略)なども、この段階で自社のブランドイメージに合わせて調整します。文字サイズや余白は、既存のストアデザインのトンマナから大きく外れないようにすることが、一覧性だけでなく統一感のあるストア全体の印象づくりにつながります。
ステップ5:スマートフォン・パソコン双方の表示を確認する
コードの実装が完了したら、必ず実機またはブラウザの検証ツールを使って、パソコンとスマートフォンの両方で表示を確認します。特に確認すべきポイントは、画像がある場合のアスペクト比の崩れ、長いタイトルが折り返された際のレイアウト崩れ、タップ・クリック領域が狭すぎないかの3点です。ここで問題がなければ、複製したテーマから本番テーマへコードを反映し、正式に公開します。
アプリを使ってお知らせ一覧を実装する方法
コードを触りたくない、あるいはより高度な機能(カテゴリ分け、既読管理、ポップアップとの連携など)を求める場合は、Shopifyアプリストアで提供されているお知らせ・アナウンスメント系のアプリを導入する方法もあります。多くのアプリはインストール後、管理画面上の設定だけでバーやモーダル、専用ページを追加でき、Liquidコードを直接編集する必要がありません。
ただし、アプリを追加するたびにストアの読み込み速度がわずかに低下する可能性があり、また月額数千円のコストが積み重なっていく点には注意が必要です。既に複数のアプリを導入している事業者は、アプリ管理画面の「使用状況」レポートなどで、各アプリがページ表示速度に与える影響を定期的に確認し、費用対効果の低いアプリは思い切って解約する運用を心がけましょう。
無料実装とアプリ導入の比較
| 比較項目 | ブログ機能を使った無料実装 | 専用アプリの導入 |
|---|---|---|
| 初期費用・月額費用 | 0円(Shopify利用料のみ) | アプリによって無料プランから月額数千円まで幅がある |
| 実装の手間 | Liquid・CSSの編集が必要 | 管理画面の設定だけで完結することが多い |
| カスタマイズ性 | コードを理解していれば自由度が高い | アプリの提供機能の範囲内に限定される |
| 拡張機能 | 基本的には一覧表示のみ | 既読管理、ポップアップ連携、カテゴリ分けなど高度な機能を持つものもある |
| 表示速度への影響 | 最小限(既存テーマの範囲内) | アプリのスクリプト読み込み分、多少の影響が出る場合がある |
実装時につまずきやすいポイント
お知らせ一覧の実装でよくあるつまずきは、大きく3つに分類できます。1つ目は、ハンドルの指定ミスによる表示崩れです。ブログを複数運用している場合、どのブログのハンドルを指定したのか分からなくなり、意図しないブログの記事が表示されてしまうケースがあります。2つ目は、テーマアップデート時にカスタムコードが上書きされてしまう問題です。テーマ開発元が定期的にアップデートを提供している場合、カスタムセクションの記述箇所によっては、アップデート適用時に手動で移行し直す必要が生じることがあります。3つ目は、画像サイズの最適化不足による表示速度低下です。お知らせ記事にサムネイル画像を設定する際、圧縮前の大きな画像ファイルをそのままアップロードすると、一覧ページ全体の読み込みが重くなり、離脱率が上がる原因になります。
こうした問題は、実装時に一度きちんと設計しておけば防げるものがほとんどです。特にテーマアップデートへの耐性は、将来的な運用コストに直結するため、可能であればテーマのメインファイルを直接編集するのではなく、独立したセクションファイルとして実装しておくことをおすすめします。この設計判断だけは、初めてテーマカスタマイズを行う担当者には難易度が高い部分でもあるため、外部の制作会社に一部だけ相談するという選択肢も検討する価値があります。
お知らせ一覧を集客・売上につなげる運用のコツ
お知らせ一覧は、作って終わりにしてしまうと効果が薄れていきます。継続的に活用するためのポイントをいくつか紹介します。
- 「セール情報」「メディア掲載」「入荷情報」などカテゴリタグを付け、顧客が関心のある情報だけを絞り込めるようにする
- お知らせ記事のタイトルにも検索されやすいキーワードを含め、単体記事としてのSEO流入も狙う
- トップページのファーストビュー付近に最新1〜2件を表示し、サイト訪問のたびに新着情報が目に入る導線を作る
- LINE公式アカウントやメールマガジンと連携し、お知らせ更新時に自動で通知が届く仕組みを検討する
- 更新頻度の目安(週1回など)を社内でルール化し、放置されたお知らせページにならないようにする
特に、実店舗を運営している小売事業者にとっては、催事出店やポップアップストアの告知をお知らせページで発信しておくことで、EC顧客が実店舗に足を運ぶきっかけにもなります。OMO(Online Merges with Offline)の観点からも、お知らせページはオンラインとオフラインの顧客接点をつなぐ重要な役割を担います。
代表的なShopifyテーマ別の実装ポイント
Shopifyには無料・有料含めて数多くのテーマが存在し、テーマによってセクションの追加方法やLiquidの記述ルールに違いがあります。ここでは、小売ECで採用されることの多い代表的なテーマ傾向ごとに、お知らせ一覧を実装する際の注意点を整理します。
Dawn系(Shopify公式無料テーマ)の場合
Shopify公式が提供する無料テーマ群は、セクションとブロックの構造がシンプルで標準化されているため、カスタムLiquidセクションを追加しやすいという特徴があります。公式テーマは頻繁にアップデートが提供されるため、カスタムコードは独立したセクションファイルとして切り出し、テーマ本体のコードには極力手を加えない設計にしておくと、アップデート時の競合を避けやすくなります。
有料テーマ(Impulse・Prestige・Motionなど)の場合
有料テーマは独自のセクション構成やアニメーション処理を持っていることが多く、カスタムLiquidを追加する際にCSSの優先順位(詳細度)が競合し、意図したデザインにならないケースが見られます。特にアニメーション演出が豊富なテーマでは、お知らせ一覧のカード表示にも独自のホバーエフェクトがかかってしまい、見た目のトーンがちぐはぐになることがあるため、実装後は必ずテーマ標準のデザインとの統一感を確認してください。
日本製テーマ・カスタマイズ済みテーマの場合
制作会社によって大幅にカスタマイズされたテーマを使用している場合、Liquidのファイル構成が独自の設計になっていることが多く、公開されているコードサンプルをそのまま流用すると、既存の機能と干渉してエラーが出ることがあります。このようなケースでは、最初にテーマの構造を把握してから実装する必要があるため、自社に開発知見がない場合は、そのテーマを構築した制作会社に一部だけ実装を依頼するほうが、結果的にトラブルを避けられます。
お知らせ一覧とSEOの関係
お知らせ一覧ページは、単なる情報掲示板ではなく、SEOの観点でも軽視できない資産になります。まず、お知らせを専用ブログの記事として投稿する形式にしておくと、記事ごとに固有のURLが発行されるため、検索エンジンが1件ずつインデックスできます。「店舗名 休業日」「店舗名 メディア掲載」といった指名系のロングテールキーワードで検索されたとき、更新されたお知らせ記事が上位表示されれば、それだけで新規流入の機会が生まれます。
また、パンくずリスト(現在地表示)をお知らせ一覧ページにも設置しておくと、検索エンジンがサイト構造を理解しやすくなり、他のページとの関連性も評価されやすくなります。加えて、各お知らせ記事にmeta description(検索結果に表示される説明文)を個別に設定しておくことで、検索結果画面でのクリック率向上にもつながります。テキストだけでなく、催事出店やメディア掲載の告知には該当する画像を添えることで、Google画像検索経由の流入も期待できます。画像には必ずalt属性(代替テキスト)を設定し、画像の内容が検索エンジンにも伝わるようにしておきましょう。
よくある失敗パターンと回避策
お知らせ一覧の運用でありがちな失敗として、次のようなパターンが挙げられます。1つ目は「作ったものの更新が止まる」パターンです。担当者の異動や繁忙期によって更新が滞り、気づけば半年前の情報が最新扱いになっているケースは珍しくありません。これを防ぐには、更新担当者とバックアップ担当者を最低2名体制にし、月初に更新予定をカレンダーで共有しておくといった運用ルールが有効です。
2つ目は「情報が多すぎて重要な告知が埋もれる」パターンです。日常的な小さいお知らせと、セール開始のような重要な告知が同じ見た目で並んでしまうと、顧客が優先度を判断できません。重要な告知には「重要」「PICK UP」などのバッジを付けて視覚的に区別する、あるいは重要な告知だけをトップページの最上部に固定表示するといった工夫で解決できます。
3つ目は「モバイル表示の確認不足によるレイアウト崩れ」です。パソコンの管理画面で確認して問題なくても、実際のスマートフォン実機で確認すると文字が重なっている、ボタンが小さすぎてタップしづらいといった問題が発覚することがあります。公開前には必ず複数の端末サイズ(iPhoneの小型モデルから大型のAndroid端末まで)で表示確認を行うことをおすすめします。
制作会社に依頼する場合の費用感の目安
自社での実装が難しい場合、制作会社にお知らせ一覧の実装だけをスポットで依頼することも可能です。単純な一覧表示機能の追加であれば、既存テーマの構造にもよりますが、比較的小規模な作業として見積もられることが多い領域です。ただし、デザインの作り込みや、既存のトップページ構成全体との調整、レスポンシブ対応の細部までこだわる場合は、単純なコード実装よりも工数が増える点は理解しておく必要があります。
見積もりを依頼する際は、「お知らせ一覧の表示だけ」を依頼するのか、「トップページ全体のリニューアルの一環として」依頼するのかを明確に伝えることが、想定外の追加費用を防ぐポイントです。単発の機能追加であれば比較的短期間・低コストで対応できる制作会社も多いため、複数社から見積もりを取り、対応範囲と費用のバランスを比較検討することをおすすめします。
業種別に見るお知らせ一覧の活用パターン
お知らせ一覧の使い方は、業種によって最適解が異なります。ここでは、Shopifyを利用する小売事業者に多い業種別の活用パターンを紹介します。
アパレル・ファッション雑貨の場合
新作コレクションの入荷情報、期間限定ポップアップストアの出店告知、雑誌・SNSでの着用事例の掲載報告などが主な発信内容になります。ビジュアル訴求が重要な業種のため、お知らせ一覧にもサムネイル画像を必ず設定し、テキストだけでなく視覚的に新着感を演出することが効果的です。シーズンごとの発信頻度が高くなりやすいため、カテゴリタグで「新作」「セール」「イベント」を分けておくと、リピーターが必要な情報だけを追いやすくなります。
食品・飲料の場合
賞味期限に関わる出荷スケジュールの変更、季節限定商品の販売開始・終了、原材料高騰に伴う価格改定のお知らせなど、顧客の購買判断に直結する情報が中心になります。食品業種では特に、価格改定や販売終了といったネガティブに受け取られやすい情報こそ、お知らせページで丁寧に説明しておくことが、顧客からの信頼維持につながります。問い合わせ対応の負荷軽減という副次的な効果も見込めます。
雑貨・インテリアの場合
展示会・催事出店の告知、メディア掲載実績、コラボレーション商品の発売情報などが主な発信内容です。雑貨・インテリア業種は実店舗やポップアップストアでの体験を重視する顧客が多いため、オンラインのお知らせページを「実店舗に行くきっかけ」として設計することがOMO戦略上のポイントになります。
コスメ・美容の場合
新色・限定色の発売情報、成分改良のお知らせ、キャンペーンや会員限定ノベルティの告知など、更新頻度が高くなりがちな業種です。情報量が多くなる分、カテゴリ分けと検索性が特に重要になり、お知らせ一覧ページ内にキーワード検索窓を設置するアプリの導入を検討する価値があります。
お知らせ一覧の効果測定と改善サイクル
お知らせ一覧を実装した後は、必ずアクセス解析ツールで効果を確認する習慣をつけましょう。GA4(Google Analytics 4)を導入していれば、お知らせ一覧ページの閲覧数、個別記事の閲覧数、お知らせ経由で商品ページへ遷移した割合などを継続的に追うことができます。特に「お知らせ記事から商品ページへの遷移率」は、告知が単なる情報発信で終わっているのか、実際の購買行動につながっているのかを判断する重要な指標です。
遷移率が低い場合は、お知らせ本文の中に商品ページへの導線(リンクやボタン)が十分に設置されているか、告知の文章が「読んで終わり」になっていないかを見直します。逆に、特定のカテゴリ(セール告知など)の閲覧数が突出して高い場合は、そのカテゴリの発信頻度を増やす、あるいはトップページでの表示優先度を上げるといった改善につなげられます。こうした小さな検証と改善を月次で繰り返すことで、お知らせ一覧は単なる掲示板から、着実に売上に貢献する集客チャネルへと育っていきます。
よくある質問
Q1. Liquidのコードを触ったことがなくても実装できますか?
基本的なHTML・CSSの知識があれば、コピー&ペーストと軽微な修正で対応できる場合が多いです。ただし、既存テーマの構造によってはコードの挿入箇所を調整する必要があり、まったくの未経験の場合は、テーマの複製環境で試行錯誤するか、部分的に制作会社へスポットで依頼することをおすすめします。
Q2. お知らせ専用ブログを新しく作ると、既存のブログのSEO評価に影響しますか?
新しいブログを作成しても、既存のブログ記事のURLや評価には影響しません。ブログごとに独立したURL構造を持つため、コラム記事とお知らせ記事を明確に分離できるのはむしろSEO上もメリットになります。
Q3. お知らせの件数が増えてきたら、どのタイミングでアプリ導入を検討すべきですか?
目安として、月に4件以上更新している、複数カテゴリで情報を出し分けたい、既読・未読管理をしたいといったニーズが出てきた段階が、アプリ導入を検討するタイミングです。それまでは無料のブログ機能転用で十分に運用できます。
Q4. スマートフォンでの見え方が崩れてしまいます。原因は何が考えられますか?
多くの場合、CSSのメディアクエリの記述漏れ、または画像のアスペクト比が固定されていないことが原因です。パソコン用のレイアウトをそのまま縮小表示しているだけのケースもあるため、スマートフォン専用のスタイル指定が入っているかを確認してください。
Q5. テーマを変更した場合、実装したお知らせ一覧はどうなりますか?
テーマを丸ごと変更する場合、カスタムLiquidセクションは新しいテーマには引き継がれないため、再実装が必要になります。将来的なテーマ変更を見据えている場合は、実装手順をドキュメント化しておくと、再設定の手間を大幅に減らせます。
Q6. お知らせ記事に商品ページへのリンクを貼ることはできますか?
可能です。ブログ記事の本文中に商品ページのURLをリンクとして挿入すれば、新商品入荷のお知らせから該当商品ページへ直接誘導できます。「入荷情報のお知らせ→即購入」という導線を作れるため、単なる告知で終わらせず、売上に直結させる工夫として積極的に活用することをおすすめします。
Q7. 複数店舗を運営している場合、店舗ごとにお知らせを出し分けられますか?
お知らせ専用ブログにタグを付与し、店舗名タグでフィルタリングする形で出し分けが可能です。ただし、フィルタリング機能自体は標準では用意されていないため、タグに応じて表示を切り替えるLiquidコードを追加実装する必要があります。店舗数が多い場合は、アプリを使ったほうが管理しやすいケースもあります。
Q8. お知らせ一覧の更新は誰が担当すべきですか?
決まったルールはありませんが、実店舗の情報(休業日・催事情報)は店舗スタッフ、セールやキャンペーンの告知はEC担当者というように、情報の性質ごとに担当を分けると、更新の抜け漏れを防ぎやすくなります。どちらの場合も、管理画面へのアクセス権限と投稿ルール(文字数の目安、画像サイズの規定など)を事前に決めておくと、複数人での運用がスムーズになります。
まとめ:お知らせ一覧は「無料実装できるか」から検討を始める
Shopifyでお知らせ一覧を表示する方法は、ブログ機能を転用した無料実装と、専用アプリの導入という2つの選択肢があります。更新頻度やデザイン要件がシンプルであれば、まずは無料実装から始め、運用の中で不足を感じた機能だけをアプリで補っていくのが、コストを抑えながら着実に情報発信力を高める進め方です。
一方で、お知らせ一覧はあくまでストア全体の情報設計・集客導線の一部です。単体で実装するだけでなく、トップページの構成やSEO、広告運用との整合性まで含めて設計することで、初めて売上改善につながります。自社だけでの実装に不安がある場合や、ストア全体の設計から見直したい場合は、EC Retail Adsのような小売EC支援に強い制作会社へ相談し、優先順位を明確にしたうえで着手することをおすすめします。


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