「セール情報や休業案内、メディア掲載実績をサイトに載せたいが、トップページに手を入れるたびにデザインが崩れる」「お知らせ機能を持つアプリを入れたら、月額費用がじわじわ積み重なってきた」——Shopifyで店舗運営をしている実店舗オーナーやEC担当者から、こうした相談をよく受けます。お知らせ一覧は一見地味な機能ですが、来店・再訪のきっかけを作り、検索エンジンにも「更新され続けているサイト」であることを示す重要な要素です。実はShopifyには、標準搭載されているブログ機能とテーマのカスタムコード機能を組み合わせるだけで、追加アプリなしにお知らせ一覧を実装する方法があります。
この記事では、アプリ不要でお知らせ一覧を実装する具体的な手順とLiquidコードの書き方を、初めてテーマコードを触る方でも迷わないレベルまで分解して解説します。あわせて、アプリ導入との比較、運用でつまずきやすいポイント、よくある質問まで網羅しました。単なる実装Tipsにとどまらず、EC制作・LP改善・広告運用・CRM・在庫配送まで、実際に売上につながる運用を見据えて実務目線で整理していますので、これからShopifyストアの情報発信を強化したい方はぜひ最後までご覧ください。
お知らせ一覧のような「小さな機能」は、単体の実装コストで見ると軽視されがちですが、実際には顧客がサイトを再訪するきっかけを作り、広告経由で流入した新規顧客に店舗の活動状況を伝え、問い合わせ対応の負荷を減らすなど、複数の役割を同時に担っています。だからこそ、実装方法だけでなく「どこに置くか」「何を書くか」「どう運用を継続するか」まで含めて理解しておくことが、機能を作って終わりにしないための鍵になります。
EC制作・Shopify改善・広告運用をまとめて相談したい事業者へ
Shopify構築、LP制作、広告運用、CRM改善、アプリ導入を個別最適で進めると、制作物は増えても売上改善の責任範囲が曖昧になりがちです。EC Retail Adsでは、小売ECの事業課題に合わせて、サイト制作・計測設計・広告改善・リピート施策まで一気通貫で整理できます。
この記事でわかること
- Shopify標準のブログ機能を使い、アプリ課金なしでお知らせ一覧を実装する具体的な手順
- 実装に必要なLiquid・HTML・CSSコードの書き方とカスタマイズのポイント
- アプリ導入と標準機能実装、それぞれのコスト・保守性・拡張性の違い
- お知らせ一覧を運用するうえでつまずきやすいポイントと改善のコツ
- お知らせ機能をLP改善・CVR向上・広告効果につなげるための考え方
結論:Shopify標準のブログ機能とカスタムLiquidで、アプリ不要のお知らせ一覧は十分実現できる
結論からお伝えすると、Shopifyの標準ブログ機能とテーマエディタの「カスタマイズされたLiquid」セクションを組み合わせれば、追加アプリを一切導入せずにお知らせ一覧を実装できます。初期費用も月額費用もかからず、表示件数やデザインも自由にコントロールできるため、更新頻度がそこまで高くない店舗や、まずはコストをかけずに情報発信を強化したい事業者には特におすすめの方法です。
一方で、カテゴリ別のフィルタリング表示、複数言語での自動出し分け、担当者ごとの投稿権限管理といった高度な要件がある場合や、社内にコードを触れる担当者がいない場合は、有料アプリを使ったほうが結果的に運用コストを抑えられるケースもあります。「まず標準機能で始めて、事業成長に応じてアプリ移行を検討する」という段階的なアプローチが、多くの小売EC事業者にとって現実的な選択肢です。
| 比較項目 | アプリ不要(標準機能で実装) | アプリ導入 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 0円(自社またはパートナーへの実装依頼費のみ) | 0円〜数万円(設定代行を依頼する場合) |
| 月額費用 | 0円 | 無料プランありだが、機能拡張で月額2,000円〜1万円程度が一般的 |
| 実装難易度 | Liquid・CSSの基礎知識が必要。テーマ更新時に再設定が必要な場合あり | 管理画面上の設定のみで完結することが多く、非エンジニアでも扱いやすい |
| デザインの自由度 | HTML・CSSを直接編集するため自由度は非常に高い | アプリが用意するテンプレートの範囲内に制限されることが多い |
| 保守・アップデート対応 | テーマ更新時にコードの再確認が必要 | アプリ側で自動アップデートされることが多い |
| 表示件数・ページネーション | Liquidコードの調整で柔軟に対応可能 | アプリの仕様に依存 |
| 多言語・多店舗対応 | 個別に実装が必要でやや工数がかかる | 多言語対応をうたうアプリなら比較的容易 |
| おすすめの事業者タイプ | 更新頻度が月数回程度で、コストを抑えたい実店舗・小規模EC | 更新頻度が高い、複数拠点・多言語展開をしている中〜大規模EC |
なぜ今「お知らせ一覧」の実装方法が重要なのか
実店舗を持つ小売事業者がShopifyでECサイトを運営する場合、単に商品を並べるだけでなく「今、店舗で何が起きているか」を伝える情報発信の場が欠かせません。臨時休業やセール開始日、新商品入荷、メディア掲載実績、店頭イベントの告知など、お知らせすべき情報は業種を問わず日常的に発生します。こうした情報をSNSだけに頼ると、来店頻度の低い顧客や新規顧客には届きにくく、機会損失につながります。自社サイト内にお知らせ一覧を設置することで、顧客がいつでも最新情報を確認できる導線を作れます。
また、検索エンジンの観点でも、定期的に更新されるコンテンツを持つサイトは「情報が新しく、運営が活発である」と評価されやすい傾向があります。トップページやカテゴリページに新着情報が表示されることで、再訪問時にも新しい情報に気づいてもらいやすくなり、結果として回遊率や再訪率の改善にもつながります。特に実店舗を軸にしたビジネスでは、オンラインとオフラインの情報を一元的に発信できる仕組みが、限られたマーケティングリソースを最大限活用するうえで重要な役割を果たします。
一方で、こうしたお知らせ機能を実装するために有料アプリを次々と導入していくと、月額費用が積み重なり、サイトの表示速度にも悪影響を与えることがあります。Shopifyストアではアプリを追加するたびにJavaScriptやCSSが読み込まれ、ページ表示が重くなりやすいという特性があります。表示速度は顧客の離脱率や広告のコンバージョン率にも影響するため、「本当にアプリが必要な機能か」を見極めることは、EC運営における地味ながら重要な判断ポイントです。
実店舗とECを兼業している事業者の多くは、マーケティング専任の担当者を置けず、店長や経営者自身が更新作業を兼務しているケースが少なくありません。そうした体制では、管理画面での操作が複雑なツールや、月額費用が発生し続けるアプリを増やすことに慎重にならざるを得ません。だからこそ、Shopifyに標準搭載されている機能をできる限り活用し、追加コストなしで情報発信の基盤を整えておくことは、限られたリソースで運営する小売事業者にとって現実的な選択と言えます。標準機能で対応できる範囲を把握したうえで、本当に必要な部分だけに投資を絞り込む考え方が、長期的なコスト最適化につながります。
お知らせ一覧機能とは
お知らせ一覧機能とは、店舗からの最新情報を時系列で一覧表示する機能のことです。多くの企業サイトやECサイトのトップページ、あるいは専用の「お知らせ」「ニュース」ページに設置されており、日付とタイトル、簡単な概要がリスト形式で並ぶのが一般的な形式です。ECサイトにおいては、セール情報、新商品入荷案内、休業・営業時間変更のお知らせ、メディア掲載実績、キャンペーン告知などが主なコンテンツとして使われます。
Shopifyには、この機能を専用に作るための「お知らせ」という独立した仕組みはありませんが、標準搭載されているブログ機能を応用することで同等の機能を実現できます。ブログ機能はもともと記事コンテンツを投稿・管理するためのものですが、記事タイトル・投稿日・本文という構造がお知らせ一覧の要件と非常に相性が良いため、多くのShopifyストアで「お知らせ用のブログ」として転用されています。ブログの記事一覧を取得するLiquidコードを使えば、任意のページに新着記事を一覧表示することが可能になります。
アプリ不要でお知らせ一覧を実装する手順
ここからは、Shopify標準の管理画面とテーマエディタだけを使って、お知らせ一覧を実装する手順を順番に解説します。作業の全体像は「お知らせ専用のブログを用意する」「表示させたいページにカスタムLiquidセクションを追加する」「HTMLとCSSでレイアウトを作り込む」という3段階に分かれます。
STEP1:お知らせ専用のブログを準備する
まず、Shopify管理画面の「オンラインストア」>「ブログ記事」から、お知らせ専用のブログを新規作成します。既存のブログと兼用することもできますが、後々の運用のしやすさを考えると、コラム記事などとは分けて「news」や「announcement」といったハンドル名の専用ブログを作成しておくのがおすすめです。ブログを作成したら、実際にお知らせ記事を数件投稿し、タイトル・本文・公開日が正しく登録されることを確認します。このとき、管理画面のURLやブログ設定画面に表示される「ハンドル」の文字列を必ずメモしておいてください。後述のLiquidコードで、このハンドルを指定する必要があります。
STEP2:お知らせを表示させたいページにカスタムLiquidセクションを追加する
次に、お知らせ一覧を表示させたいページ(トップページなど)で、テーマエディタを開きます。「オンラインストア」>「テーマ」から、使用中のテーマの「カスタマイズ」を選択し、表示させたいページを開いてください。ページ内の任意の位置で「セクションを追加」をクリックし、セクションの種類から「カスタマイズされたLiquid」を選択します。このセクションの中に、次のステップで紹介するHTMLコードを貼り付けていきます。テーマによってはセクション名や配置場所の表記が異なる場合がありますが、基本的な操作フローは共通です。
STEP3:HTMLコードを実装する
「カスタマイズされたLiquid」のコード入力欄に、以下のようなコードを貼り付けます。blogs['news']の部分は、STEP1で確認した自店舗のブログのハンドル名に必ず書き換えてください。limitの数値を変更することで、一覧に表示する件数を調整できます。
<div class="news-list-wrapper">
<h2 class="news-list-title">お知らせ一覧</h2>
<ul class="news-list">
{% for article in blogs['news'].articles limit: 5 %}
<li class="news-list-item">
<a href="{{ article.url }}">
<span class="news-date">{{ article.published_at | date: '%Y.%m.%d' }}</span>
<span class="news-title">{{ article.title | truncate: 40 }}</span>
</a>
</li>
{% endfor %}
</ul>
{% if blogs['news'].articles.size > 5 %}
<a href="{{ blogs['news'].url }}" class="news-more-btn">もっと見る</a>
{% endif %}
</div>
このコードでは、指定したブログの記事を新しい順に取得し、公開日とタイトルをリンク付きのリストとして表示しています。記事数が表示件数の上限(この例では5件)を超えている場合のみ「もっと見る」ボタンを自動的に表示し、ブログの記事一覧ページへ遷移させる仕組みになっています。ボタンの出し分けをif文で制御しているため、お知らせ記事が少ない時期に不要なボタンが表示される心配もありません。
STEP4:CSSコードを実装する
続いて見た目を整えるCSSを追加します。テーマによっては、テーマ設定内の「カスタムCSS」欄に文字数制限(多くの場合500文字程度)が設けられていることがあります。制限を超える場合は、STEP3のHTMLコード内に<style>タグを使って直接記述する方法が確実です。
<style>
.news-list-wrapper { max-width: 800px; margin: 0 auto; padding: 24px 0; }
.news-list-title { font-size: 20px; font-weight: bold; margin-bottom: 16px; }
.news-list { list-style: none; padding: 0; margin: 0; }
.news-list-item { border-bottom: 1px solid #e5e5e5; }
.news-list-item a { display: flex; gap: 16px; padding: 12px 4px; text-decoration: none; color: inherit; }
.news-date { color: #888; font-size: 14px; white-space: nowrap; }
.news-title { font-size: 15px; }
.news-more-btn { display: inline-block; margin-top: 16px; padding: 8px 20px; border: 1px solid #333; border-radius: 4px; font-size: 14px; text-decoration: none; color: inherit; }
@media (max-width: 480px) {
.news-list-item a { flex-direction: column; gap: 4px; }
}
</style>
日付とタイトルを横並びにし、スマートフォンでは縦並びに切り替わるよう、メディアクエリでレスポンシブ対応をしています。フォントサイズや余白、ボーダーの色などは、既存サイトのデザイントーンに合わせて調整してください。
STEP5:表示件数・「もっと見る」ボタンの調整
STEP3のコード内にあるlimit: 5の数値を変更するだけで、一覧に表示する件数を簡単に調整できます。トップページには3〜5件程度の抜粋を表示し、「もっと見る」ボタンからブログの記事一覧ページ(全件表示)へ誘導する構成が、多くのサイトで採用されている定番のパターンです。表示件数を増やしすぎるとページが縦に長くなり、他の重要なコンテンツ(商品訴求やLPの導線)が埋もれてしまうため、トップページでは控えめな件数に留めることをおすすめします。
STEP6:公開前の確認とテスト
コードの貼り付けが終わったら、画面右上の「保存」を押す前に、必ずプレビュー画面でパソコン表示とスマートフォン表示の両方を確認してください。特に確認すべきポイントは、日付の表示形式が意図通りか、タイトルが長い記事で文字が崩れていないか、記事が0件・1件・6件以上の場合でもレイアウトが崩れないか、の3点です。問題がなければ「保存」をクリックして公開を確定します。公開後も、実際にお知らせ記事を追加投稿してみて、一覧に正しく反映されるかを一度確認しておくと安心です。
応用編:カテゴリ(タグ)で絞り込み表示する
「セール情報」「メディア掲載」「休業案内」など、お知らせの種類ごとに一覧を分けて表示したい場合は、ブログ記事に設定できる「タグ」機能を組み合わせます。以下のようにarticle.tags containsを使うことで、特定のタグが付いた記事だけを絞り込んで表示できます。
<ul class="news-list">
{% for article in blogs['news'].articles limit: 5 %}
{% if article.tags contains 'sale' %}
<li class="news-list-item">
<a href="{{ article.url }}">
<span class="news-date">{{ article.published_at | date: '%Y.%m.%d' }}</span>
<span class="news-title">{{ article.title | truncate: 40 }}</span>
</a>
</li>
{% endif %}
{% endfor %}
</ul>
記事投稿時にタグを「sale」「media」「shop」のように運用ルールとして統一しておけば、トップページには全件、専用ページにはタグ別の一覧を表示するといった出し分けも、追加のアプリなしで実現できます。タグの命名ルールが担当者ごとにバラバラになると絞り込みが正しく機能しなくなるため、社内でタグ一覧表をあらかじめ共有しておくことをおすすめします。
SEO・URL構造で気をつけたいポイント
ブログ機能を転用する際は、URLの構造にも注意が必要です。Shopifyのブログ記事URLは初期設定で「/blogs/ブログハンドル/記事ハンドル」という形式になり、多くのテーマでは「/blogs/」という文字列がそのままURLに含まれます。お知らせを厳密に「お知らせ」という名称でユーザーに見せたい場合、URL上の表記とページ内の見出し表記が食い違うことがあるため、ブログのタイトルやメタディスクリプションを個別に設定し、検索結果に表示される情報とサイト内の表記を揃えておくと、ユーザーの混乱を防げます。また、各記事にはページごとに固有のタイトルタグと概要文を設定できるため、お知らせ記事であっても検索流入を意識した見出しを付けておくと、単なる告知にとどまらない集客チャネルとして機能させることができます。
アプリ不要で実装するメリット・デメリット
メリット
- 月額費用が一切発生せず、コストをかけずに情報発信力を強化できる
- HTML・CSSを直接編集するため、既存サイトのデザインに完全に馴染ませられる
- アプリを追加しない分、ページの読み込みが軽く、表示速度への影響を最小限に抑えられる
- 表示件数やレイアウト、ボタンの出し分けロジックなど、細部まで自由にコントロールできる
デメリット
- Liquid・HTML・CSSの基礎知識がないと、実装や修正のたびに外部への依頼が必要になる
- テーマを大きくアップデートした際に、コードの再確認や調整が必要になることがある
- カテゴリ別フィルタリングやタグ絞り込みなど、高度な機能を追加するには追加の実装工数がかかる
- 複数の担当者が投稿・編集する体制では、管理画面上の権限設定がアプリほど柔軟でない場合がある
総じて言えるのは、標準機能での実装は「初期コストを抑えて、必要な範囲だけ機能を作り込める」という点で優れている一方、「継続的なメンテナンスを誰が担うか」を事前に決めておかないと、担当者の異動や退職をきっかけに更新が止まってしまうリスクがあるということです。実装を外部のパートナーに依頼した場合は、コードの仕様書や修正時の連絡先を社内に記録として残しておくことで、将来的な引き継ぎの負担を軽減できます。逆に言えば、こうした運用体制さえ整えておけば、デメリットとして挙げた項目の多くは事前に回避可能なものです。
運用のコツ
お知らせ一覧は「作って終わり」ではなく、継続的に更新されて初めて価値を発揮する機能です。運用面でつまずきやすいポイントと、その対策を整理します。
まず大切なのは、更新頻度をあらかじめ社内でルール化しておくことです。月に1〜2回でも構わないので、「セール開始時」「新商品入荷時」「メディア掲載時」など投稿するタイミングを決めておくと、担当者が変わっても情報発信が途切れにくくなります。更新が止まったお知らせ一覧は、かえって「動いていないサイト」という印象を与えてしまうため注意が必要です。
次に、お知らせ記事のタイトルの付け方も重要です。「重要なお知らせ」のような抽象的なタイトルではなく、「〇月〇日は臨時休業いたします」「夏物セール、本日20時スタート」のように、一覧表示された状態でも内容が一目で分かるタイトルを心がけると、クリック率や回遊率の改善につながります。
また、お知らせ一覧をトップページの目立つ位置に置くだけでなく、広告のランディングページや商品ページからも自然にたどり着けるよう内部導線を設計すると、広告経由の新規顧客にも店舗の活動状況が伝わりやすくなります。CRM施策としてメールマガジンやLINE公式アカウントと連携させ、「サイトのお知らせを更新したタイミングで配信する」という運用フローを作れば、限られた人員でも情報発信のサイクルを回しやすくなります。
最後に、在庫・配送に関わるお知らせ(欠品情報、配送遅延の案内、年末年始の出荷スケジュールなど)は、顧客からの問い合わせを減らす効果があります。カスタマーサポートの負荷軽減という観点からも、お知らせ一覧は単なる集客施策にとどまらず、運用コスト全体を下げる仕組みとして活用できます。
運用が軌道に乗ってきたら、お知らせ一覧の設置位置についても検証してみることをおすすめします。トップページのファーストビュー直下に置く、フッター付近に置く、商品一覧ページのサイドに置くなど、設置場所によってクリック率は大きく変わります。可能であれば一定期間ごとに設置位置を変えてアクセス解析ツールでクリック率を比較し、最も反応の良い位置に固定するというシンプルなテストを行うだけでも、情報の伝達効率を底上げできます。あわせて、視覚的に情報が伝わりにくいユーザーのために、リンクのコントラスト比を十分に確保し、装飾だけに頼らずテキストでも状況が分かるようにしておくと、幅広い顧客層に配慮した設計になります。
導入前に確認しておきたいチェックリスト
実装に着手する前に、以下の項目を社内で確認しておくと、手戻りを防ぎやすくなります。
- お知らせ専用のブログを作成済みか、既存ブログと兼用するかを決めているか
- 投稿を担当する人と、投稿の頻度・タイミングのルールが決まっているか
- タグや分類のルール(セール/メディア掲載/休業案内など)を統一しているか
- テーマのアップデート時にカスタムLiquidの再確認を行う運用フローがあるか
- お知らせ一覧の設置位置と、LPや広告からの導線との整合性が取れているか
よくある質問(FAQ)
Q1. 無料テーマでも実装できますか?
はい、可能です。この記事で紹介した方法は、Shopifyの標準テーマエディタに搭載されている「カスタマイズされたLiquid」セクションを利用するため、無料テーマ・有料テーマを問わず基本的にどのテーマでも実装できます。ただし、テーマによってセクション追加の操作画面や名称が多少異なる場合があるため、実際の管理画面の表記に沿って操作してください。
Q2. 表示件数の上限はありますか?
Liquidコード上の技術的な上限は非常に大きいため、実務上は「デザインとして何件表示するのが適切か」を基準に決めることになります。トップページでの抜粋表示であれば3〜5件、専用のお知らせ一覧ページであれば10〜20件程度を目安に、ページネーションや「もっと見る」ボタンと組み合わせて設計するのが一般的です。
Q3. お知らせ一覧にサムネイル画像をつけられますか?
つけられます。ブログ記事に設定したアイキャッチ画像を取得するarticle.imageというLiquidオブジェクトを使い、STEP3のコードにimgタグを追加することで、日付・タイトルに加えてサムネイル画像を一覧表示できます。画像を追加する場合は、CSS側でも画像サイズやレイアウトの調整が必要になる点にご注意ください。
Q4. アプリを併用した方がいい場合はありますか?
更新頻度が非常に高い、複数の担当者が同時に投稿する、カテゴリ別に表示を出し分けたい、多言語対応が必要、といった要件がある場合は、専用アプリの導入を検討する価値があります。標準機能はコストを抑えられる反面、細かい機能追加のたびに実装工数がかかるため、事業規模や運用体制に応じて使い分けるのが現実的です。
Q5. 実装後にデザインが崩れた場合はどうすればいいですか?
まず、他のアプリやテーマのCSSと記述が競合していないかを確認します。クラス名が既存のテーマと重複していると、意図しないスタイルが適用されることがあるため、クラス名をなるべく固有の名称に変更するのが有効です。それでも解決しない場合は、コードを一度削除して段階的に追加し直すことで、どの部分が原因かを切り分けやすくなります。自社での対応が難しい場合は、Shopify開発の実務経験がある制作会社への相談も検討してください。
Q6. テーマを変更・アップデートした場合、実装したコードは消えてしまいますか?
テーマを別のテーマに丸ごと変更した場合は、カスタムLiquidセクションも含めて設定がリセットされるため、再度同じ手順で実装し直す必要があります。一方、同じテーマ内での小規模なアップデート(バージョンアップ)であれば、多くの場合はセクションの設定が保持されますが、テーマの構造が大きく変わるアップデートでは表示崩れが起きることもあるため、アップデート後は必ず表示確認を行う習慣をつけておくと安心です。
Q7. お知らせ一覧とブログ記事一覧は分けて考えるべきですか?
運営体制やコンテンツの性質によって最適な答えは異なりますが、一般的には「お知らせ(短い告知情報)」と「コラムやノウハウ記事(読み物としてのコンテンツ)」は、ブログを分けて管理するほうが運用しやすくなります。ブログを分けておけば、STEP1で紹介したようにハンドル名を指定するだけで、お知らせ一覧にはお知らせ用ブログの記事だけを、コラム一覧にはコラム用ブログの記事だけを、それぞれ独立して表示できます。将来的にコンテンツの種類が増えることを見越して、最初の設計段階でブログを目的別に分けておくことをおすすめします。
まとめ
Shopifyのお知らせ一覧は、標準搭載されているブログ機能とテーマエディタのカスタムLiquidセクションを組み合わせることで、アプリ課金なしに実装できます。事前準備としてお知らせ専用のブログを作成し、表示させたいページにHTML・CSSのコードを追加するという流れを押さえれば、テーマコードに不慣れな担当者でも段階的に対応できる内容です。まずは今回紹介した手順で標準機能を試してみて、運用の中で高度な機能が必要になったタイミングで、アプリ導入や外部への実装依頼を検討するのが、コストと工数のバランスが取れた進め方だと言えます。
とはいえ、お知らせ一覧のようなサイト機能は、単体で見れば小さな改善に見えても、LPの構成、広告からの導線、CRM施策、在庫・配送情報の見せ方など、EC運営全体と連動して初めて効果を発揮します。実装だけを他社に丸投げしてしまうと、コードは動いていても「誰が」「いつ」「どんな情報を」発信し続けるのかという運用設計が抜け落ち、結局アクセスが伸びないまま放置されてしまうケースも少なくありません。技術的な実装と運用ルールの両方をセットで整えることが、機能を活かし切るための前提条件です。
「実装はできたが、これが本当に売上や問い合わせにつながっているのか分からない」という状態を避けるためにも、サイト制作・広告運用・顧客対応までを一体で見直したいとお考えの小売事業者様は、EC Retail Adsまでお気軽にご相談ください。


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